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KiP・入居者インタビュー Vol.016 RIO COFFEE 八木 俊匡さん

グッドマンの面白そうな企画はなるべく顔を出すようにしています

今回のKiP・入居者インタビューはRIO COFFEEの八木 俊匡さんです。阪神間で3店舗(RIO COFFEE 芦屋本店、神戸北野店、QOFFEE BY RIOCOFFEE[大阪・中之島])のコーヒーショップを運営し、バリスタとしてもスペシャルティコーヒーを提供されています。KiPをどのように利用されているのか、その経緯をお聞きしました。

八木 俊匡(やぎ・としまさ)。1977年生まれ。珈琲体験研究家。株式会社アルタレーナ代表取締役。現在はバリスタ、ロースターとして芦屋を拠点としながら、阪神間を中心にバリスタトレーニングやカフェ開業サポートなども行っている。

ーーーKiPを利用するきっかけは何だったのでしょうか?

きっかけはKiPのサンパル時代にイベントに参加したのがきっかけですね。その後、KiPが今の旧居留地に移転したタイミングで入会させてもらいました。

ーーーKiPをどんなふうに活用されていますか?

KiPつながりで言えば、デザイナーの時岡さんにパンフレットをつくっていただきました。

うちの社員から「スペシャルティコーヒーのことがもっとわかるパンフレットをつくりませんか」という提案があって、KiPコーディネーターの横山さんから時岡さんをご紹介いただいてこれが完成しました。我々は4〜5人の小さな組織なんですけど、自発的に動く組織でありたいと思っていまして、どんどんやりたいことを積極的に行うスタンスなんです。

メインの業務はコーヒーを中心とした飲食事業になるんですけど、一方で焙煎も行っているので製造業でもあり、また一方でコーヒー豆の販売という小売業でもあり、買い付けのところから最後の出口までがあるので結構幅が広いんです。

そういう中で私たちが扱っているコーヒーは一般的なコーヒーと比べてより高品質なコーヒーなんですね。その価値をお客様に提供する時に、ただ1杯のコーヒーとして提供していくのではなくて、多様な接点を見つけたいと常々思っています。

そういう視点で新しいプロジェクトを今進めていまして、企画の資料作成であったりとか、打ち合わせなどでKiPを利用しています。

ーーーKiP主催のイベントで印象に残っているものはありますか?

私もゲストとしてお話させてもらったグッドマン(Advice from GOOD MAN。業界のトップランナーから「起業」に関しての「わたし理論」をアドバイスしてもらえる講座)の面白そうなゲストの時はなるべく顔を出すようにはしています。印象に残っているのは同じ業種のタオカコーヒーの田岡さんですが、他にも参考になった回はいっぱいありますね。

例えばKiPつながりで言えば、神戸市西区で農家をされている大皿一寿さんがグッドマンのゲストの際にも参加させてもらったんですけど、今その大皿さんと神戸市の実証実験にご一緒させてもらっています。

我々は一杯のコーヒーが生産されてから、 最後に消費されて、そのあとどんなふうに処分されていくか、その全ての工程で排出されるCO2を見える化するプロジェクトを企画しています。

例えば1杯のコーヒーでだいたい豆を10グラムぐらい使うんですけど、その10グラムのコーヒーから出るコーヒーかすを乾燥させて、さらに炭にするんです。燃焼して炭にした状態を農業資材として農地に蒔くと、これは炭素固定につながるので世界的にそれ自体が温室効果ガスに対して抑制されるということで認定されているんですね。

だから我々はまずは従来捨てられているコーヒーの豆かすを再資源化して、農地に活用する実証実験をやろうとしてます。

ーーーKiPに関わって良かったことはありますか?

いっぱいあります。この取材も良かったことのひとつですし、KiPでは今、当社のコーヒーをご利用いただいています。そこで私たちのコーヒーを知っていただく接点もできています。

KiPで出るコーヒーかすを今、大皿さんの畑に持っていくモデルを今つくろうとしてます。

ーーーKiPを知らない人に薦めるとしたら、どう薦めますか?

とりあえず行ってみることを薦めます。これは私が意識してる部分なんですけど、何をやるかというよりも、誰がやっているかが重要だと思っていまして。いわゆるコワーキングスペースは最近だと目新しくはないと思うんですね。やっぱり運営する人が魅力的とか、運営する人たちがこんな人をつないでくれるとか、気軽に相談できる環境があるとかが重要だと思っています。KiPを運営しているコミュニティリンクさんはみなさんオープンマインドなので、とりあえずKiPに行ってみることを薦めます。

取材・文/狩野哲也 撮影/横山宗助