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KiP・入居者インタビュー Vol.010 Link Coffee 徳久 愛さん

事業をやっている仲間がいることで、自分も頑張らなきゃという気持ちになれるのが良かった

今回のKiP入居者インタビューはKiPを飛び出して神戸北野へ。専門学校が密集する不動坂沿いのコーヒーショップ「Link Coffee」オーナー、徳久 愛さんを尋ねました。お店オープンまでの軌跡や、KiPの使い方についてお聞きしました。

徳久 愛(とくひさ・あい)。ニュージーランドでコーヒーを学び、2020年6月6日に不動坂沿いにコーヒーショップ「Link Coffee(リンクコーヒー)」をオープン。

Link Coffee
神戸市中央区北野町1丁目1-3 LEE HEIM 1F
Instagram @link_coffee2020

ーーーカフェの出店前にKiPに入会されたのでしょうか?

はい、助成金を活用したい人向けの連続講座に参加するのがきっかけで、会員になりました。

ーーーその当時はどんなお仕事をされていたのでしょうか?

カフェとかご飯屋さんとか主に飲食店で働いていて、ちょうど仕事を辞めているタイミングでKIITOが開催した神戸珈琲学という講座があり、LANDMADE(ランドメイド)という有名なコーヒーショップのオーナーさんからコーヒーのあれこれを学べる授業に参加していた時期です。

10代の頃からずっと何かしたいなと思っていて、接客業はずっとやっていて、ホテルのフロントでも働いていました。カフェバーで働いていたこともあり、コーヒーって面白いなと思って、それがきっかけでニュージーランドにコーヒーの資格を取りに行こうと考えたんです。

ーーーどんなコーヒー資格ですか?

ニュージーランドの“バリスタ国家資格ServiceIQ”なんです。実技・筆記のテストがあります。コーヒーの基礎知識や淹れ方、器具を手入れする方法などを学び、実技試験ではラテやカプチーノなど何種類かのコーヒーをつくります。国家資格といってもそんなに難しいものではないです(笑)

その後少しニュージーランドのカフェで働いて、それから日本に帰ってお店を出そうと探していました。なかなか見つからず1年ぐらい探していました。

ーーーどんな物件を探されていたのですか?

あんまり人がいっぱいいるところじゃないほうがよくて(笑)。人がたくさんいる場所から離れたところがちょうどよくて、駅近は苦手です。そんな条件で物件を探してたんですけど、なかなか出会わず1回休憩しました(笑)。2019年6月くらいから休んで、 半年くらいしてまた物件を探しはじめたらすぐにここが見つかったんです。

物件が見つかったら、カフェ開業のための内装費や備品費がかかるので、兵庫県の若手や女性起業家向け助成金を活用したくて、KiPの会員になりました。

ーーー助成金の取得までにどんなサポートをしてもらえたんですか?

そもそもの事業計画や予算やスケジュールなどを書かなかくてはいけない助成金申請書へのアドバイスやサンパルの会議室でプレゼン練習をしました。会議室をプレゼンテーション会場に見立てて「次の方どうぞ」と本番っぽくしてもらって練習するんです。

審査員役の人もいて、その人に「もっと事業の内容をまとめよう」と言われました(笑)。ダラダラ話すのではなく、やりたいことや目的、コンセプトをもっとぎゅっとまとめてくださいと言われて。

その後の融資を受ける際、そこでまとめた事業計画書を信用金庫の方に見せたら「全部自分で書いた事業計画書ですね」と褒められました。 お金を出して誰かに書いてもらった事業計画書よりも、自分で書いている人の事業計画書は融資担当の人はわかるそうです。事業計画書を書き込んだり、プレゼンの練習をした甲斐がありました。

2020年4月にオープンする予定だったんですけど、ゴールデンウィーク前に緊急事態宣言があって、コロナ禍の6月にオープンしました。今、オープンしてちょうど丸2年ぐらいです。

当時「みんな来てね」と言える状態でもなく、ステイホーム状態だったんで「どうしよう?」という不安な状況でした。

それでもみんな時間差でお店に足を運んでくださって。

コロナの影響で売上は伸びなかったんですがKiPスタッフの横山さんから給付金や新しい他の補助金を教えていただいたことで、なんとかなりました。

ほんとにひどい日はカフェラテ1杯の売上だけという日が1日あって。その日に来てくれたお客さんの顔は覚えています。でもありがたいことに、この2年でこんなちっちゃい店やのに売上0円という日はなくて。ほんまにありがたいです。

ーーーKiPで参加して良かったイベントはありますか?

グッドマンでコーヒーショップを経営されている株式会社アルタレーナ代表取締役バリスタの八木俊匡さんとTAOCA COFFEE代表の田岡英之さんがゲストの会は両方参加できました。

徳久さんの右隣が八木さんで、左隣が田岡さん

KiPの良いところは事業をやっている仲間がいるっていうか、自分も頑張らなきゃみたいな気持ちになれるのが良かったです。

取材・文/狩野哲也 撮影/横山宗助